アポキルってどんな薬?

愛犬のお薬

アポキル錠について

我が家の奈々も週に2回は飲むアポキル錠は、成分名がオクラシチニブという薬であり、主にアトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎のかゆみ止めとして処方されます。

JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害薬(炎症性物質が生じる際に必要な酵素を阻害することで効果を発揮する薬)であり、同系列の薬は人において、抗リウマチ薬として用いられています。

かゆみを止める作用のみならず、免疫抑制作用もあります。

そのため、ワクチン投与が無効になる症例もおり、その前後には、休薬なども考慮する必要があります。

アポキル錠が出るまでは、かゆみ止めとして出される薬は『ステロイド』がメインでした。

ただ、みなさまご存じの通り、ステロイドには副作用があることが実際です。

通常、短期的な多飲多尿や過食などの副作用が一時的に出る程度ですが、長期・高容量での服用は、感染症になりやすい、肝臓へ負担がかかる、糖尿病の心配…などといったことも生じえます。

こういった副作用とにらめっこをしながら、量を調整し、効果VS副作用の戦いを、獣医師とワンちゃんは繰り広げていました。

※もちろん今でもかゆみ止め(炎症を抑える)としてステロイドは出されますし、使い方を間違えなければとてもいい薬です!

ここで救世主として現れたのがアポキル錠です。

通常の使い方をしている限りは大きな副作用が見られることはあまりなく、継続的に使用できるかゆみ止めです。

すぐに効果が出ることも特徴ですね。

かゆみ止めが生涯にわたって必要な子においては、とてもいい薬として、多くの動物病院で使用されています。

ただ、もちろん、どんな薬であっても、多少の副作用が出る場合もあります。

アポキル錠の副作用

副作用が少ないとされるアポキル錠ですが、まれに、下痢や嘔吐、食欲不振などが見られる場合もあります。

また、投薬を続けることで効かなくなってくる(もともとあまり効果がない子もいます)場合もあり、量を増やして経過を見る、ステロイドなどと併用することもあります。

そして、新しい薬ですので、数年使用し続けた場合のデータがないことも心配ですね。

2,3年程度の使用に際しては、おそらく大きな問題が生じる可能性は低いですが、それ以上になってきた場合、どういった悪影響が出るのかは分かりません。

免疫抑制剤ですので、長期にわたった使用により、思わぬ免疫の低下が生じる可能性もありそうですね。

そのため、できる限りで休薬・減薬を考慮することはほかの薬と同様であり、使用に際しては注意が必要です。

アポキル錠は適切に使おう

今のところ、アポキル錠は、大きな副作用もなく、比較的安全に使用ができるかゆみ止めです。

ただ、長期にわたったデータがないことから、ある程度長いスパンで使用する場合には、獣医師の判断と飼い主さんのお考えなどもあわせて使っていく必要があります。

『かゆみは時として痛みよりつらい』と言います。うまくアポキルを使ってストレスを軽減してあげるのが大切かと思います。

適切にかゆみ止めを使用し、愛犬と穏やかな毎日を過ごしましよう

 

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